デザイン学部と看護学部を有し、近年はAITセンターやリベラルアーツセンターの設立など常に変化を続けている札幌市立大学。「市民に開かれた大学」「市民の力になる大学」「市民が誇れる大学」という3つの視点を軸に、地域社会との繋がりを大切にした教育・研究に力を入れています。
今回は、同大学の理念や活動、そしてふるさと納税を通じた今後の展望について、理事長・学長の中島秀之さんにお話を伺いました。
札幌市立大学が目指す デザイン×看護×AIが生み出す未来
――まずは、札幌市立大学の特徴や理念について教えてください。
本学は「デザイン(Design)」と「看護(Nursing)」という、一見異なる分野の学部が存在します。それぞれが高度な専門教育を提供していますが、2018年に私が学長として就任した際、自身が専門とするAIの「A」を加え、「DNA連携」というコンセプトを打ち出しました。
それぞれの専門分野が単独で動くのではなく、相互に連携しながら新たな価値を創出していく。この多様性と柔軟性こそが、札幌市立大学の大きな魅力です。

【出典:札幌市立大学作成】
――学長ご自身について、これまでのご経歴や教育に対する想いをお聞かせください。
札幌市立大学は公立大学ですので、私立大学のように収益を追求する必要はありません。そこで、私は「札幌市立大学を有名にすること」が学長としての大切な使命だと捉えています。
知名度が上がれば、より優秀な学生が集まり、教員の応募も増えます。結果として教育や研究の質も高まっていく。これは大学全体にとって非常に重要なことです。
地域と連携し、研究成果を社会に還元する

――札幌市立大学が取り組んでいるプロジェクトについて教えてください。
地域連携の代表例として、札幌市円山動物園との協働があります。2006年から建築学の専門教員が獣舎の熱環境改善に取り組んでおり、例えばオランウータンの飼育環境を改善した結果、動物たちの行動が活発化し、健康状態が向上しました。
また、「札幌もみじ台モデル」では、高齢化が進む団地を舞台に、AIを活用した生活支援・移動支援サービスを提供。さらに、オンデマンド型乗り合いタクシー「しあわせタクシー」の実証実験も行い、地域の移動課題に挑戦しています。
口腔ケアに関しても、AIを使った口腔内映像の解析による健康診断システムや教育用シミュレーターの開発など、将来を見据えた研究を進めています。
さらには、地域からの要望に応じて取り組む事例も多く、例えば2019年には道内12町村の“ご当地おじさん”をモチーフにした「おじさんハンコ」を企画・販売。地域と大学のコラボレーションによるユニークな試みです。
――これらの取り組みは、札幌市立大学側から持ち掛けて行われることが多いのでしょうか?
いえ、地域の方からご依頼を受けて始まったものが多いです。今後も、ぜひ何かご相談があれば精力的に取り組みたいと考えています。
「ふるさと納税」を通して新たな繋がりをつくりたい
――SCSKのふるさと納税プラットフォームを通じた連携について、大学としてどのような意義を感じていらっしゃいますか?
ふるさと納税の魅力は、全国のどこにいても自治体や団体を応援できる点にあります。これまで縁がなかった地域であっても、活動への寄付を通じて新たな繋がりが生まれます。札幌市立大学においても、この仕組みを活用することで、大学の取り組みを広く知っていただき、支援の輪を広げられるのではと期待しています。
また、寄付者の実質的な自己負担が2,000円で済むという制度の設計も、個人の方々が支援しやすい環境を整えるうえで大きな強みです。これまで企業が中心だった寄付文化が、ふるさと納税によって個人にも広がることに、大きな可能性を感じています。
――私たちSCSKとしても、全国の方々と大学が繋がる仕組みを育てていきたいと考えています。では今後、他大学や地域との連携も視野に入れて、どのような展望をお持ちでしょうか?
すでに進めている看護職のリスキリング支援(看護コンソーシアム)を、他大学・他地域とも連携して広げていきたいです。講義の共同開講や研究の共創など、大学同士の連携にはさまざまな形があります。
もちろん、ウェブ会議で簡単に繋がれる時代ではありますが、やはり人が直接会って交流することで、より深い関係性が築かれると考えています。連携イベントへの寄付を通じた支援など、新しい形の繋がりも積極的に模索していきたいと思います。
未来を切り拓く!学び続けられる大学への挑戦
――今回集まった資金はどのような用途で活用される予定ですか?
2つあります。1つは、大学の象徴となる「イメージキャラクター」の開発です。私が幼い頃に見たアニメに登場する“看護師ロボット”をヒントに、札幌市立大学らしいキャラクターを制作したいと考えています。
もう1つは、「赤ん坊模擬患者ロボット」の開発です。看護学部では模擬患者として市民の協力を得ていますが、赤ん坊には依頼できないため、リアルな訓練が難しいです。そこで、実践的な学びを支えるために、1,000万〜2,000万円規模での開発を進めたいと考えています。
――素敵なお取り組みですね。お話いただきましてありがとうございました。最後に、支援を検討されている方々へメッセージをお願いします。
「大学にふるさと納税を」となると、「現役の若い学生たちの学びのために」と思われる方がほとんどでしょう。もちろん、未来ある学生たちの学びの後押しとなる行動ではあるのですが、学びは10~20代の学生だけのものではありません。
札幌市立大学は、2024年に日経経済新聞社による「日経リスキリングアワード2024」の審査員委員特別賞を受賞しました。学び直しを意味する「リスキリング」ではなく、ずっと学び続ける「生涯学習」を支援する仕組みづくりを評価されたものです。
今後も、「誰もが、いつでも、何度でも学べる」大学を目指し、教育・研究・地域貢献に取り組んでまいります。ぜひ、ふるさと納税を通じて、札幌市立大学の挑戦を応援してください。

札幌市立大学は、「デザイン×看護×AI」の融合を通じて、社会に新たな価値を生み出し続ける大学です。そして、未来を担う学生たちだけでなく、誰もが学び続けられる環境づくりにも力を入れています。
こうした挑戦をさらに前進させるためには、皆さまのご支援が欠かせません。ふるさと納税を通じたご寄付は、最先端の教育・研究環境の整備や、社会に貢献する人材の育成に繋がる「未来への投資」です。
札幌市立大学の挑戦をともに支え、より多くの人々が学び、成長できる社会を実現するために、ぜひお力添えをお願いします。
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えんどうまめ
札幌市立大学
デザイン、看護、それぞれが独立した学問であるところにAI(デジタル)を加えたことによる相乗効果の可能性を感じています。 これからも札幌市立大学のチャレンジを楽しみにしています。ぜひ、デザイン、看護教育の新しい未来を、札幌市立大学から生み出し、日本のデザイン、看護教育をけん引していってください。
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デザイン、看護、それぞれが独立した学問であるところにAI(デジタル)を加えたことによる相乗効果の可能性を感じています。 これからも札幌市立大学のチャレンジを楽しみにしています。ぜひ、デザイン、看護教育の新しい未来を、札幌市立大学から生み出し、日本のデザイン、看護教育をけん引していってください。
Project
札幌市立大学の他のプロジェクト
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DNA(デザイン+看護+AI・IT)連携研究で理想社会を実現
札幌市立大学はD(デザイン)N(看護)A(AI+IT)の連携研究を推進することにより、 社会問題の解決を目指しています。人間重視と地域社会への貢献を理念に掲げ、デザインと看護それぞれの専門分野の特色を生かした研究に取り組むとともに、AIT(AIとITを組み合わせた造語)センターの設置により、デザインと看護をAIが下支えする研究に取り組んでいます。例えば、看護・福祉の現場の問題をAI活用によって、解決方法をデザインする等、異分野の連携研究により社会貢献を実現します。このような連携研究を推進するためにご支援ください。
支援総額70,500円
寄付者8人
19人が応援中
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個性的な学生団体(部・サークル・同好会)の活動を支援
札幌市立大学には約30の公認学生団体があります。美術部「noumenon(ノメノン)」、YOSAKOIソーラン部「~真花~」、服飾制作部「Alice」、カレー研究サークル「SCUカレー研究会」、八百カフェ実行委員会、団地同好会「団地さーくる」などなど、多種多様な団体があり ます。メディアからの取材や大会での受賞、展示会の開催など積極的に活動しています。例えば「八百カフェ実行委員会」は、地域を巻き込んだマルシェの開催を軸に活動をしており、地域の活性化に貢献しております。このような状況から市民の皆様からも注目いただいておりますが、今後ますます活躍してもらうために活動費の拠出など支援を実施したいと考えております。多種多様な団体構成からもわかるとおり、学生が自主的に、自身の興味のある分野をつきつめる活動は、今後社会人として成長していくための大きな糧となります。学生の自主的な地域活動を支えるため、ぜひご支援ください。
支援総額132,300円
寄付者11人
25人が応援中
25件のいいね!

学生にグローバルな学びを!
札幌市立大学は海外の6つの大学(承德医学院、清華大学美術学院、華梵大学、国立台中科技大学、ラップランド大学、パシフィック・ノースウェスト・カレッジ・オブ・アート)と学術交流協定を結び、国際交流活動を推進しております。また、協定締結校以外の海外大学との交流も積極的に推 進しております。留学等の長期派遣・受入や国際ワークショップ等の短期派遣・受入事業を実施しておりますが、参加にあたっては学生の金銭的負担も多く、金銭的理由から参加を断念する学生もおります。デザイン学部・看護学部ともに国際的な視点が必要不可欠であり、社会に貢献できる人材に育つためには、英語力はもちろん、人々が持つ多様性を理解し、個々人が求めるニーズに対応できる、グローバル感覚を身につけるような学びが必要です。このような学びを一人でも多くの学生に経験してもらえるよう、ご支援をお願いいたします。
支援総額159,500円
寄付者7人
14人が応援中
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桑芸祭(大学祭)を盛り上げましょう!
札幌市立大学では、毎年、芸術の森キャンパス・桑園キャンパスそれぞれで桑芸祭と銘うち大学祭を開催しています。過去の桑芸祭においては、芸術の森ではデザイン・アートのスキルを活かし、ワークショップ、参加型コンテンツを企画したり、地域を巻き込んだマルシェの開催や、アートマーケットなどを実施しています。桑園キャンパスでは、看護学部の特長を表現すべく子供向けの看護のお仕事体験や、ドッグセラピー体験で実際にセラピードッグと触れ合う場の提供など、各学部の特色が表れるような大学祭となっております。桑芸祭を今後ますます盛り上げていくべく、地域住民の皆さまに楽しんでいただけるようなコンテンツを充実させるため、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。
支援総額30,000円
寄付者6人
15人が応援中
14件のいいね!

寄付金の用途を札幌市立大学学長にお任せ
本プロジェクトは、寄付金の用途を札幌市立大学に一任するものです。寄付いただいたふるさと納税は、札幌市立大学が行う公益的事業に活用します。
支援総額42,222円
寄付者5人
15人が応援中
13件のいいね!